齊天大聖
背景は本場・中国の火焔山です。火焔山には三蔵法師と悟空、八戒、沙悟浄の師弟の巨大な石像が置かれているそうです。
そもそも三蔵一行を少女化しようと思ったのは上海で発行されている人形雑誌「玩偶天空 Dollsky」Vol.3 に掲載されたイラストに触発されてでした。
この作品は三蔵一行のやたらケバい女体化で、日本の「萌え」路線とは発想が異なることに新鮮な感想を持ちました。
陽気な暴れん坊の悟空の頭には京劇の孫悟空にはお約束の両額から伸びる長い羽飾りが付いていて、中国の読者にはひと目でこれが誰か分かる記号になっています。
妖怪出身の三弟子の怪しげさはともかく、左端の女体化三蔵法師も到底カタギとは思えない姿です。
我が家のお嬢達で西遊記キャラクターを当てるとなると、ちょうど良いメンバーが揃っていました。
ご主人であるアナイス・ヴァスカービルとその３人のメイド達です。
アナイスさんの元へ最初に来たメイドでフリーダムな性格のマキナ・プラウベルは多少の問題がありますが孫悟空です。
（元々の設定がヴァスカービル家の女当主であるアナイスさんを殺しにきた工作員でしたし）
マキナを先輩と慕う、黙ってさえいれば美少女と思ってもらえる間宮しずくは猪八戒です。食欲の代わりにマキナ先輩ラブ・ラブで私に絵心があったなら薄い本を出したい程という設定です。
（しずくの祖父の名は間宮善三郎で、偏ったネーミング趣向であることがモロバレです）
最後にやって来たメイド長候補で一番年長な綾瀬亜美は沙悟浄にします。原作小説では三弟子の中では一番生真面目で三蔵を親身に気遣うキャラクターです。
残念ながら、まだマキナ悟空以外の二弟子のコスチュームや武具、およびアナイス三蔵の衣装と白馬は揃っていません。
白馬は元々は竜王の長男の化身ですから、それこそドラゴンでも構わないのではと思っています。
旧年中は時間が取れず、2016年も明けて1日になってから年賀用干支画像を作ろうと、それに使う小道具を2mm の真鍮棒を曲げて加工をし始めたのですが・・・
当初の予定だった金工細工用の丸ペンチでは曲がらず、というよりペンチの関節部がもげそうな感じになり、ラジオペンチでも問題にならず、この硬さに対応する為とうとうバイクのボルトでもこじるような大型ペンチと万力を持ち出してようやく完成しました。
ペンチの溝でさんざんに付いた傷をペーパーで落とし、タミヤコンパウンドで磨いて何とか小道具として使えそうな段階にようやくなりました。
こんな簡単な形状なのでなめていました。
直線から円形に曲げるのは、量産品ならこれを嵌める人形の頭部の断面をした硬い円柱に巻きつけるべきなのですが、そんなものは無いので手曲げのみで仕上げたのでいささか時間が掛かってしまいました。
緊箍児をつけたマキナです。
コスチュームの選択は趣味です。
如意金箍棒は以前製作した1/6 人形用ステッキです。ステッキには下端は真鍮製石突き、上端は貴石の握りが付いていますが、年賀用画像の完成品では画像加工で両方の先端を石突きにしています。
加工前のこの画像では上端の貴石の握りがそのまま写っています。
檸檬児
'2017-1-3