夏の終わり
まだ日差しは暑いものの、川面を渡る風は既に真夏のものではありません。
遊びに来たシンシアにきれいな蝶を取ってあげようと、いさんで捕虫網を持ってくさはらを走り回ったものの、もう蝶の姿を見つけることは出来ません。
乾いた羽根のトンボ達のまばらな群れががいくつか目につくだけでした。
「シャルルー、おやつにしよう。梨も冷えてるのよー」
木陰に広げた毛布のそばでシンシアが呼ぶ声がします。
毛布に腰を落とし、メイドのほたるがお三時の支度をしながら自分に笑いかけています。
でも何か捕らなければと、シャルルはトンボに向かって高く網を振り回します。
いくら捕ってもシンシアがトンボなんか好きではないことはよく知ってはいるのですけれど。
正面からの彼らの画像です。
今回のトップ画像は後ろ姿を見せたかったので、この画像はあくまでオマケ扱いです。
せっかくの夏メイドさんの姿になったので、立ち姿になってもらいました。
長袖黒服のお仕着せではさすがに今年の夏は拷問になってしまいますので、既成のドレスとエプロンを組み合わせて夏向きの涼しげな仕事着を工夫しました。
シャルル君のお望みの蝶々はもう季節が過ぎてしまいましたが、蝿やら虻やら油虫はまだまだです。
お屋敷の守護神メイドさんの闘いは続きます。
夏メイドさんの後ろ姿です。
スカートの後ろにポケットがついているのが、実用的ともお洒落とも見えます。
右手に持つのは対生物用汎用化学兵器です。
檸檬児
'2004-9-6