冬の元気
この人形のヘッドは今からずっと以前の秋の人形イベントで手に入れたからすねこさんの作品です。
名前は「つばさ」と言います。
我家のお人形さん達は物静かな人達が多く、根っからの明るいキャラクターはあまりいませんでした。無意識に避けていたのかもしれません。
たいへん愛らしい表情なのですが、このキャラクターはどういう人間なのか長いこと掴めませんでした。
先週仙台に出張した時に、先方の予定が変更になり突然１日の空白の日が出来ました。
時間を活かそうとその日に仙台から石巻の町に初めて遊びに行きました。
石巻には石森章太郎さんの萬画館があり、そこまでの商店街のアーケードには色々な石森章太郎さんのマンガ・キャラクターを模した石像などのモニュメントが置かれています。
その中に、おかしなおかしなおかしなあの子のエッちゃんの花崗岩の石像がありました。
見るとその首に本物の毛糸のマフラーが巻いてありました。寒い冬の風に、町の誰かが巻いてあげたのでしょう。
途端に「おかしなおかしなおかしなあの子」の全話がどっと思い出されました。
元気の塊で、でもたまにですが本当に悲しい時にはなりふり構わず大泣きする女の子がエッちゃんでした。
横浜に戻って、あれほどどう付き合っていいか分からなかった「つばさ」ヘッドを取り出して、ボディーを合わせイメージに沿った服を着せてみると、真冬の元気印の少女が動き始めました。
ようやく、この少女とどう付き合ったらいいかが掴めた想いです。
どこにでもいそうな子で、こんな女の子が身近にいてくれたらいいのに、と思いながら、結局は出会うことがなかった少女の姿です。
（さすがに、エッちゃんの不思議な能力はどこにでもあるものではありません。でもエッちゃんの本当の魅力はそんな能力ではなかったと思うのです）
それはともかく・・・
１枚目とこの画像の背景が両方とも秋葉原の町の真ん中というのは、どうしたものでしょうか。
そもそも今は冬コミケの作品づくりの最終追い込みをやっているはずの時期です。
あまつさえ、この更新翌日から私は札幌出張だというのに。
檸檬児
'2003-12-16