春なのに
今回はこんなに早く更新する予定はなかったのですが、突発更新です。
4/4 の金曜日の九段下のお堀の桜は満開でした。大勢の人出が道路を埋めて頭上にはピンク色をしたアーケードが出来ていました。
昭和記念館の石段に腰掛けて飲み物をとりながら花見をしている人達も大勢いました。
華やかで賑わいだ空気が一面に広がっていました。
そんな春のただ中、定期巡回しているお人形サイトで人形問屋の三ツ星商店が３月31日に自己破産申請をしたという記事を知りました。
ここは中小玩具小売店に手広く人形を含む玩具を卸していた問屋でしたが、なによりも私にとっては「吸血姫 美夕」のキャラクタードールの販売元として印象に残っていました。
三ツ星商店はタカラホビー事業部製造のキャラクタードールの販売を担当していたと聞きますが、企画はどちらが立てたのかそういう内情を私は知りません。
またどういう状況で自己破産を選ばなければならなくなったのかという業界情報も知りません。
1998年のDoll Show だったかI-Doll だったか記憶は曖昧なのですが、都立産業貿易センターで開催されたお人形イベントに参加していた三ツ星商店のブースで、発売予定というこの美夕の人形を初めて目の前で見た時のことが鮮やかに思いだされます。
よくぞこのややこしい髪形をかなりの変更を加えながらもイメージを活かして実現したということと、悪戯っぽい表情の再現に感激して、そこにいた三ツ星商店の女性担当者に熱っぽく質問したことを思いだします。
その時の見本の美夕の脚に巻かれた赤いリボンが本来は右足なのに、左足に巻かれていたことなども、意地悪くも思いだしてしまいました。
美夕というアニメーション・キャラクターは私にとって大変に特別なキャラクターです。OAV 作品が最初に発表された1988年７月21日以降、ずっと彼女を追い続けてきました。
私の個人としての同人活動の際のサークル名が『瀬』であることは、美夕に由来しているのです。
フィギュアは海洋堂の２種類のものを手に入れていましたが、1986年から始めた着せ替え人形趣味の流れで、美夕の着せ替え人形があったならいろいろなドレスを着せてあげたいと、とずっと思い続けてきました。
三ツ星商店は美夕以外にも当時登場したばかりのスーパー・アクション・ボディーを積極的に採用した可動キャラクタードールを積極的に提供していました。
この頃は可動キャラクタードールの黎明期であったと言えます。
ボークスが自社製エクセレント・ボディーを採用した初めてのオリジナル・キャラクタードール「志野」を発表したのも1998年末でした。
個人的な想い出で言えば、美人さんだったので元になった「ファイティングバイパーズ」というゲームも知らずにヘッドだけ中古で手に入れたハニーも、実はこの三ツ星商店の扱いでした。
自己破産という社会的な責任や債権の問題など、生臭い問題は当然起こっていると思います。また社員さん達のこれからの問題もあるでしょう。
ただ、三ツ星商店によって素晴らしい人形を手に入れた私としては、夢を叶えてくれてありがとうと、この会社に心から感謝いたします。
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檸檬児
'2003-4-6