「美少女戦士セーラームーン」という作品
私自身の中ではセーラームーンという作品世界は無印の最後で終わっていて、いまでもあの少女達は中学二年生のまま、金色に輝く東京タワーのそばのどこかにあるという十番町の薄明るい夜空を背に、ビルや家々の屋根の上を華やかなセーラーコスチュームをひるがえし舞い踊っているのだと想っております。
行くすべもないその街の夜道を歩けば、雑踏に紛れてふと頭上から、あるいは視界の隅から、くすくす笑う少女達のさざめきが聞こえてきて、あわててそちらに目を転ずると鮮やかな色彩の残像と共に、懐かしい少女達が駆け去ってゆく後ろ姿を目撃できるのかもしれません。
私もいつか十番町という街に行ってみたいものです。
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2000-9-27