Doll Show 20
2007年10月21日に都立産業貿易センター浜松町館にてDoll Show 20 が開催されました。
この日は午後から他の場所に行かねばならなかったのであまりゆとりがなく、自由撮影許可のところのみの画像となりました。
今回入手したサークル「にせものくん」さんのストレッチ生地によるドレスの貴婦人らしい雰囲気が気に入ってしまい、製作中の人形劇「フローライトと銀の薔薇」の森の貴族フローライトに着てもらいました。
ドレス裾部分背面側にあしらわれた柔らかな黒レースが家事や雑事とは無縁な貴族の普段着っぽいです。庶民の娘の普段着ならあるのですが、貴族の普段着となるとどうにも迷っていました。いわゆる「お姫様ドレス」では日常生活には違和感バリバリです。
背面の赤のベルベットの反射をもろに受けて、フローライトの瞳がオッドアイっぽくなってしまいました。
これはこれでっ！ ですぅ。
フローライトの近くに座すのは客人のシスター・リエです。
この２人は黒と白のみのドレスで、衣装や表情の細部も撮りたかったのですが、夜間の人工照明では全く光量が足りず、休日の昼の窓からの外光の光量に助けられてようやく撮影が出来ました。
それでもリエの胸の白の布部のコントラストが飛びました。
ハロウィンの時期になるとどうしてもシスター・リエを出したくなってしまいます。
原罪のようなものでしょうか。
舞映さん
舞映さんのスペースです。
TV 放映中の人形劇「Kawaii!JeNny」を再現しています。
再現と言うより試作と言うべきなのかもしれません。
「Kawaii!JeNny」では実質的には主役のシスターＢです。
このサークルさんの一人・今井さんは「Kawaii!JeNny」の助監督さんをつとめておいでで、２０年前は自主製作人形劇アニメーション「ドリーム戦隊ジェニーＶ」を製作しておいででした。
あとりえうさぎさん
あとりえうさぎさんのスペースでは、スペースの上一杯を使って大理石の宮殿の謁見の間を構築して、そこを自由撮影コーナーとして開放するという豪気なことをしていました。
螢子ちゃんに少女騎士の恰好をしてポーズを取ってもらいました。
硬質な白を主体とした大面積な撮影コーナーです。
この色合いの思いがけないメリットとして、照明が明るいとは言えない会場の照明の光量でもセットからの照り返しで明るく、手ブレが少なく細部も撮れたということがありました。
越権のシーンを撮ったのですが、本当はこの正面にお姫様ドレスを身に付けた貴更に王女然として立っていて欲しいところでした。
あれやこれやと撮っていると、サークル主催者さんが呼んでくれて、スペースの裏手から謁見の間を見おろす位置から撮影させてくれました。
ご厚意に感謝いたします。
１２STORMさん
１２STORMさんは神社での縁日の巨大なジオラマを会場の一隅に作り上げていました。
鳥居から参道の奥に向かって屋台の並びを見通します。
以降、順に撮ってゆきました。
縁日と言えばタコ焼きですし、神社と言えば巫女さんです。
記名はいずれも、もっともらしい寄進者の名前が書かれています。
タコ焼き屋のプロパンのボンベも年期が入っています。
むろん、具のない焼そばも縁日には欠かせません。
焦げたソースの匂いが漂ってきそうです。
縁日に浴衣は欠かせません。
・・・て、これ浴衣じゃないです。
これって鬼のお腹の的にボールが当たるとウォーと吼えて、何か景品が貰えたという想い出があります。
手前は日本一の日雇い人夫さんです。
縁日の屋台の並びの終わりです。
ここから先は結界が張られていて別世界が続いています。
凄んでいるのはテキ屋の親方っぽいです。
陰に引っ込んでいましたが、ヨーヨー釣り屋のおやっさんです。
金魚掬いとかの待ちの遊戯のところには、こういうおやっさんが良く似合います。
藍色楽園1/6さん
マンガ家とりマイアさんの人形サークル、藍色楽園1/6さんのスペースです。
ご自分の作品「星の館シリーズ」の主要登場人物の澄也君をカスタム・ドールという形で立体化した作品です。
ヘッドのみならず、帽子、ドレス、ブーツに至るまで全てカスタム製作とのことです。
この日も偉そうでした。
原作マンガは大変に好きな作品で、澄也君と良いコンビである星の館マスター・桜井氏の人形もいつの日にか拝見したいと思います。（私情全開）
ブライス改造の少年、マヨ助君です。
やんちゃです。
私はブライスはそれ程には関心がなかったのですが、この子のおかげで見直しました。
そのつもりで見ていると、ブライス用のドレスは大変に手間の掛かった凝った作品が多く、同じサイズの我家のリカちゃんボディーのお人形さん達は思わぬ恩恵をこうむっています。
お人形ブログの管理人・プチ子ちゃんです。
大きさはプチブライスですが、とても威張っています。
このブログではプチ子ちゃん達お人形さんの世話をしている、とりマイアさんは「メイド」と呼ばれています。
最近はネコ耳が標準装備になっています。
AZONE 自由撮影用店舗ジオラマ
イベント会場２階フロアの半分を占めるAZONE ブースの一画にある自由撮影用の店舗ジオラマです。
ジオラマ店舗は新作らしい民芸用品店と用品店の２つです。
こちらはアジア雑貨店です。
下校中に新規開店のこの店を見つけて覗き込む中２と高１の螢子ちゃん・貴更のバカップル・コンビです。
学生鞄を持っていた方が下校途中らしくてリアルなのですが、イベント前夜見付からなくて用意できなかったのが残念です。
思い切って入ってみることにしました。
展示されたアオザイに、感想を言い合っているようです。
本やTV の中でしか見たことのない民俗衣装の実物を、目の前に見た女学生達ってどんな感想を言うものなのでしょうか。
ちなみに、このAZONE 製アオザイは本当に縫製がベトナムです。
民芸用品店の横壁にせっかく窓が設けてありましたので、外から窓越しにアオザイを見る二人を撮ってみました。
気分は既にストーカーです。
ウィンドウに側の壁面が作り付けの腰掛けになっていましたので、そこで休んでもらいました。
用品店のジオラマです。
こちらは以前も見たことがある店舗ジオラマ（2004年のDoll Show）がハイパワー化しています。
「これなんか似合うわよお」と新作ファッション勧めるおしゃれな先輩と、割と真剣に考え込む後輩というところでしょうか。
ファッションへのたわいもない憧れのおしゃべりを交す二人ですが、見たところ周りのバッグ類はこの年代の小娘達にはまだ早そうです。
目に止まった上等そうなバッグを降ろしてよく見ようとする後輩と、それを手助けする先輩です。
文字通り思いっ切り背伸びしています。
お店に大きな鏡があれば、女学生なら自分を映してみるに決っています・・・と妄想したのですが、実際のところはどうなのでしょうか。
イベントではこういう自分ではなかなか出来ないような楽しい企画もあるのが嬉しいです。
尋ね人
ついでですので、私情丸出しの尋ね人探しです。正しくは尋ねドレスです。
このストレッチ素材の赤いドレスがどこのサークルさんの作品かどなたかご存知でしょうか？
数年前、自分で買っておきながら、サークルさんのお名前を控えていなかったのです。
これを手に入れる少し前の都産貿の人形イベントで、この画像のように白い背景の前のお揃いの赤いドレスを身に付けたお人形が揃って正面に対して横を向いて並び、顔だけ正面を向けたディスプレイをしていたのに出会い、その静かな迫力にしばし見入ってしまったことがありました。
手を触れてはいけない、毅然とした少女達の立ち姿は今でもありありと想い出されます。
その次か次あたりの同じ都産貿の人形イベントで、忘れもしないあの時の真紅のドレスが１着だけスペースに陳列してあったので、慌てて手に入れたのですが、慌てていたのでサークルさんのお名前を確認しなかったのです。
もしかしたらと、やはりストレッチ・ドレス作品を製作しておいでの、「にせものくん」さんに今回のDoll Show で問い合わせてみたのですが、そちらの作品ではないとのことでした。
こうして、このドレスは幻のサークルさんの作品で、あの時に見たのも幻のディスプレイということになってしまいました。
この画像は、その時に私が受けたイメージを再現したものですが、本当はもっと大勢です。
ドレスは１着しか持っていないので、３人のお嬢さんがたに着替えてもらって合成して画像を作りました。
なぜこれが気になったかというと、きっかけは女性合唱グループ「Aura」の今年出たアルバム「Canens」です。
アルバムの内容は、クラシック作品の四声、五声の各声部を各メンバーが別々に担当して四重奏、五重奏を演奏するものです。楽器は全く使われていません。
聞き慣れた生身の人間の声でかつ高域が伸び切っている声質であることもあり、高域特性がお粗末なスピーカーは悲鳴を上げるようなシビアなアルバムとなっています。
音楽的にもオルガン演奏では聴き慣れたバッハの小フーガ ト短調が、空気に溶け込むような柔らかさで音が広がり、旋律の絡みが各メンバーの全く違う声質により小編成の器楽合奏を聴くような新鮮な感慨がありました。
問題はそのアルバム・ジャケットの写真です。
「Aura」のメンバーが白い河原に真紅のドレスを身に付けて佇んでいます。
これは単なるジャケット用のポーズで凄みまでは感じないものの、見た途端に色合いと構図からかって一度見たきりの幻のディスプレイをフラッシュバックしてしまいました。
と言う訳で、この赤いドレスについて心当たりがあるかた、お報せいただければ幸いです。
なお、こちらの写真で赤いドレスを身に付けたお人形は、今回のDoll Show で手に入れた「からすねこ」さんの未植毛カスタムヘッドにボークス製ウィグを被せたお嬢様です。
おまけです。
１枚目の画像のフローライトの瞳のオッドアイっぽい映り込みが気に入ったので、アップでの二人の画像を追加アップしてみました。
檸檬児
'2007-11-15