漢くささ溢れる豪快な陳列に目を剥きました。
みな活き活きとした表情をしていて素晴らしい作品です。
このサークルさんで発行している人形同人誌を読ませていただいたところ、人形にはまって半年程で、自分の生み出したヘッドをつけた人形の記録をする為に苦手なデジカメに手を出し、撮影したアルバムだけでは物足りなくなりホームページを作りたくなり、その為にパソコンにまで手を出しと、大変なエネルギッシュなご活動ぶりです。
同人誌やプロでマンガをお描きになる方が人形に転ばれると、いきなり素晴らしく活き活きした表情の人形を自作されてゆくのは本当に羨ましいです。
本当にこういうお近づきになりたくない人がアメリカあたりにはいそうです。
70年代のコミュニティーグループの活動でもしていたような感じです。
倭服を着せてみずらを結わせて裸馬に跨がらせてみたら似合いそうでした。
「ほら、ほたるちゃん。挨拶しないと」
「だって、だって・・・その人、裸です！」
「済まんな、お嬢さん。今はこれしかなくてな」
「ご免なさい、この子ウブで」
心惹かれるヘッドがありましたので、入手して帰宅しさっそく手持ちのボディーと革ジャンとパンツを履かせてみたところ・・・存在感ありすぎです。
頒布時には蝶ネクタイ姿のボディーにこのヘッドは載っていましたので、本来は紳士であることを想定していたのかもしれません。
その後、貴更とほたるちゃんの二人だけに戻って・・・
「行儀のいい人だったじゃない。見掛けで判断しちゃ可哀想よ。ちょっとロード・オブ・ザ・リングのボロミアにも似てない？」
「そんな！ 貴更さん、ボロミアが好みなんですか。サルマンの方が百倍も素敵です」
「うわぁ・・・ほたるちゃんの好みって」
顔は理知的で大人の余裕のある穏やかな表情です。あまり上半身裸で革ファッションを常用するようには見えませんので、そのうち別の衣装をあつらえるてあげるつもりです。
りゅうとしたスーツを着せて、お嬢様の執事なんていいかもしれません。
おまけ
「わー、ふわふわもこもこですよ」
動物王国で買ったナミセキセイのぬいぐるみにほたるちゃんは頬を埋めて目を細めます。
「うふふ、可愛いなあ」
貴更は笑って呟きます。
「でしょう？ この子つばさも動かせるんですよ。やっぱり行ってよかったです」
ほたるの答えに、貴更は軽く吹き出します。
「そうね、行ってよかったね。また行こうね」
「はいっ」
イベントから帰った二人は昼間の余韻を楽しんでいるようです。
（うっかりして、このぬいぐるみを制作したサークルさんのお名前を記録し忘れていました）
檸檬児
'2003-1-15