「ほたるちゃん、撮影おつかれさま」

「あ、貴更さん。お久しぶりです」

「今度も、ヒドい役だったわねえ。どお、これから一緒に食事に行かない？」

「ちょっと！　貴更姉さん、今度は出番がなかったのに、なんでここにいるのよ」

「ああら、レイ。いいじゃない、あたしも名前で出てるシーンがあったんだから。本当はまたほたるちゃんと共演したかったんだけどな」

「あんなシーン、シャシンにできないでしょ！　それに、ほたるちゃんはね、これからあたしと食事をする約束になっているのっ」

「ふ〜ん、レイはほたるちゃんを独り占めしたいんだぁ。さてはオヌシ、惚れたな？」

「なにバカなこと言ってるのよ」

「ほたるちゃ〜ん、レイはほたるちゃんにラブラブなんだってぇ。どおするぅ？」

「な・・・ちょっ・・・、あ！　その手は何よ。ほたるちゃんの首を抱きしめようとしたでしょ」

「あ、あのう・・・」

「貴更、悲しいな。久しぶりにほたるちゃんと会えたのに。ね、またバイクに乗せてあげるから一緒に遊ぼ」

「そう言って、こないだノーヘルでほたるちゃんと葉山まで遊びに行って捕まったばかりじゃない」

「えへへ、今日はちゃんとほたるちゃん用のヘルメットも用意してきたんだ。かわいいパールカラーの藤色よ」

「だから、今日はあたしとの先約があるんだってば！」

「あのう・・・それじゃ、３人で一緒というのは」

「やったあ！　じゃ、食事の後はあたしと遊ぼうね」

「なんでそうなるのよ！　ほたるちゃん撮影で疲れてるのよ」

「あぁら、レイは昼間ほたるちゃんと一緒だったんだから、夜はあたしのもんよねえ。大丈夫、疲れたらいつでも眠っていいのよ。あたしがちゃんと見守ってあげるから」

「あたしのもんって、ほたるちゃんはモノじゃないのよ。いいから支度してらっしゃいよ、その格好じゃ可愛いお店に入れないでしょ」

「サンクス、レイ。じゃ、ちょっとあなたのシルクのシースルー借りるわね」

「きゃぁあ、待って！　貸してあげるから着る前にシャワー浴びてえ。レザーの匂いが移っちゃうでしょ」

「どこよお風呂は」

「ああもお、こっちよ。ついてきて」

「じゃ、また後でね、ほたるちゃん。　ボーン・トゥー・ビー・ワイルドォ〜」

「あ。レイさん、貴更さん・・・」

「本当は仲がいいんですね。貴更さんとレイさんって」

「わたし、貴更さんとレイさんにずっと憧れていました」

「活発で明るい貴更さんと、気が強いけれどとても優しいレイさん」

「お二人とも魅力的で本当に最高の女性です」

「こんな素晴らしい人達は他にはいません」

「そんなお二人がわたしにこんなに良くしてくださるなんて・・・」